《属性》厳格で寡黙な孤高の新王攻め×真摯に一途に生きる美貌の元寵童受け
《設定・世界観等》前王の悪政により乱れた国を新王が立直し、重税の廃止と共に娯楽や贅沢品を厳しく規制した善き国の設定。一方で厳しすぎるが故の弊害もあるようで…。
あらすじ
美貌の元寵童ライリは前王の墓守りとして暮らしていたが、密かに慕っていた新王ファリドと再会し、書見の塔の仕事を与えられる。一方、ファリドは厳格な性格故に臣下から恐れられ、玉座の孤独に倦んでいた。だが、ライリの思慮深い人柄に接して、前王と享楽に耽っていたという噂が誤りだと気づき、居心地の良さを覚えて惹かれるようになる。しかし、ライリが前王を愛していると勘違いし、思いを告げることができずにいた。そんな中、前王の遺産を巡る陰謀が王宮で蠢きだし…?
おすすめポイント
| メインテーマ | 読了カロリー | 恋愛初心者度 |
|---|---|---|
| 純粋な恋心・信頼・過去との決別 | ★★★☆☆ (3/5) | ★★★★★ (5/5) |
| 元々の関係性故に勘違いし合っているふたりが、再会を機にお互いを大切に想い合うまでを描いた物語。 攻めの妄想癖故の勘違いが物語終盤でポロポロ解消されていくのは、思わずクスッときてしまうこと間違いなし!笑 | 恋愛模様と同じくらい、前王の遺産を巡る陰謀などストーリーの緩急があるので、ハラハラドキドキしている間に読めちゃう気持ちの良い読了感。 相思相愛になったあとのふたりの物語も読みたくなっちゃうくらい、物語の終わり方も綺麗で暖かくなる幸せ作品です♡ | 徐々に近付くふたりの心の移ろいや、恋愛初心者同士の焦れったくて可愛い恋愛模様がたっぷり楽しめます。 恋愛初心者同士がお互いを経験豊富だと勘違い…なんて王道設定も作者さんによってこれだけ美味しく料理されちゃうんですね〜♫ |
感想※以下ネタバレあり
物語は、前王の墓守りとして3年もの間貧しいながらにも開放された生活をしていた受けと、新王として国を改革・粛清しながら立直していた攻めが再会するところから動き始めます。
最初は受けを酷く嫌悪していた攻めですが、再会し共に過ごす時間の中で、少しずつ受けの本当の姿を知っていき、想像していた人物とは違うのでは?と思うように…。
書見の塔での時間がお互いをぐっと近付けつつも、どちらも少しだけズレた思い違いをしていて、焦れったくなるほどにゆっくりと育まれる関係。
恋愛に不慣れなふたりの戸惑いや照れがこちらにも伝わってきて、気持ちが少しづつ育っていく過程をゆっくり想像しながら読み進めることが出来ます。
また、受けの過去には美し過ぎるが故にいくつも悲しい経験がありますが、その過去が攻め視点ではまた違った解釈となっている描写がいくつもあり、仕方の無い勘違いとは分かりつつも読んでいてぐっと苦しくなりました。
なぜ受けが寵童として過ごすことになったのか、そこにはおそらく前王の優しさや庇護欲があって、でもその環境は本当に受けにとって幸せであったのか…。
これは一種のグルーミングと言っても過言では無いのでは?と、この作品のテーマのひとつを感じるエピソードでもあります。
※グルーミング:未成年の子どもと親しくなり、信頼など感情的なつながりを築き、手なずけ、子どもの性的虐待への抵抗・妨害を低下させる行為のこと。
その結果として、トラウマにも似た刷り込みのせいで受けは自分のことを酷く汚いもののように感じ、攻めと再会してからも長年自己嫌悪に苦しむことになってしまいます。
\気になるこの作品…読むならRenta!/
そんな受けですが、本来は頭の回転も早く真面目で努力家、真っ直ぐな性格で素直に攻めに憧れ役に立ちたいと頑張る健気な子です。
だからこそどんどん絆され、罠なのか?と疑心暗鬼になりながらも少しずつ惹かれてしまう攻めがいるわけですが、そりゃ好きになっちゃいますよね。こんなに真っ直ぐな気持ちを剥き出しで差し出されちゃったら。
お互いに全く経験のないウブなふたりですが、その分一生懸命に相手を愛し大切にすることで、お互いへの後ろめたさも解けていき、本当に相性のよい出会うべくして出会ったカップルだなぁと思いました。
個人的には経験のない攻めが見栄を張る事無く素直に教えを乞う姿に、年上攻めの新しい萌えポイントを見つけました!これはこれで良い!!!
もちろん受けが経験豊富だなんて攻めの勘違いで、全部お互い初めてなんですけど、それがまたいいんですよ。
そしてこの作品の1番の推しポイントが、攻めの妄想癖!
あんなに厳格で寡黙だった攻めは何処へ?!?と混乱しているうちにどんどん進む妄想や猫ちゃんたち登場の大混乱には、さすがに笑わずにはいられませんでした。
あなた、こんな一面を隠していたんですね…笑
受けと出逢えたからこそ知る自分の新たな一面に自分でも困惑していたり、攻めの恋愛下手かつ人間味を感じられるポイント♡
物語の最後には攻めのあらぬ勘違いもちゃんと解決して、可愛いやら愛おしいやら微笑ましいやら…本当にお似合いなカップルです。
電子限定の書き下ろしではその猫ちゃんエピソードが描かれているんですが、それがまたクスッと笑えて愛おしくなる暖かなお話でおすすめですよ〜!
自分を知ること、相手を知ること、信頼し合うこと、一途に想い合うことで過去の自分から成長する姿を描いた、誰かと支え合う素晴らしさを感じられる作品です。








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